Saitoの沼通信

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とある若者が趣味のことを語る場所。Twitterでは文字数が足りないようなことが中心。 クラシック音楽、ウイスキー、カクテル、紅茶などが好き。

ポールジロー・トレラール(正規品)のレビュー

今回は非常に評価が高く、知っていると実はいろいろなところに置いてあるコニャックのポールジローから、トレラールの正規品のレビューです。

 

①基本情報

銘柄: Paul Giraud Très Rare

容量: 700ml

アルコール度数: 40%

産地: グランドシャンパーニュ (Grande Champagne)

熟成年数: 45年以上熟成

値段: 23,00円程度

 

"Très Rare"は英語にすれば"Very Rare"という感じで、非常に珍しいという意味です。

 

熟成年数が45年以上と書いたのですが、これが正規品とわざわざ記載した理由でもあります。

ジャパンインポートシステムが日本には輸入していますが、それらは海外普及品つまり並行輸入品とは原酒比率が違うのです。

 

このトレラールは、通常(並行輸入品)は平均35年熟成です。

しかし、このトレラールは2018年発売のものですが、裏に、しっかりと、「35年表記ですが、実際には全て45年以上の古酒で構成されています」との表記があるのです。

 

ポールジローにおいて、平均35年のトレラールの上のランクは「ヘリテージ」であり、それは平均50年熟成です。

価格も30,000円を超えてきます。

 

つまり、この正規品のトレラールは、年数ではヘリテージに匹敵するレベルなのです。

これもジャパンインポートシステム様のおかげ…

 

②レビュー

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ポールジロー・トレラール(正規品)

・香り
遠くからでもアカシアやキンモクセイの花のような華やかで甘い香りと、ブドウの酸味のある香りがしてきます。近くでは、熟しきっていないリンゴのような甘酸っぱい香りや洋ナシの甘い香り、さらに白檀のようなお香の香りも感じられます。奥からは、軽く白ブドウの酸味のある香りがしてきます。

 

・味
口のなかでは、リンゴや洋ナシのジュースのような甘さとフレッシュ感を感じます。若干花の蜜の甘さも感じますね。

飲み込むと、花の蜜のような甘さがゆっくりと広がっていき、次第に炭酸のような発砲感も感じます。そして、生クリームのような風味が感じられつつ、消えていきます。

 

・フィニッシュ
シナモン、白ブドウ、リンゴチップ、バニラ、そしてチョコレートの甘い香りが感じられます。また、白檀的なお香の香りも抜けていきます。ブドウの風味だけではなく、総合的にフルーティーという感じですね。

 

 

3.総評

ここにきてブドウ感が減衰してフルーティーさが目立ってきて、全体的なバランスがとても良くなりました。

 

もちろん開栓当初から、他のコニャックとは比較にならないほどクオリティが高いものではありました。しかし、ほぼ気づかないレベルではあると思いますが、実は最初のうちは白ブドウ感が若干強く、同時に感じられるお香や、アカシアやキンモクセイへとこなれてくる前のオイリーに感じる頃の香りと、喧嘩している部分がかすかにあるのです。

 

ここまで減ってきて、そこが解決したという感じですね。結果的に、より素晴らしいものになっています。

 

また、ブドウだけではなく、リンゴやチョコレートも感じられるのも素晴らしいです。

 

リンゴやフルーティーさに関しては、ポーロジローのスパークリンググレープジュースを飲むとものすごくわかると思います。

ポールジロー氏の作る独特のブドウの風味が、しっかりと出ている証でもあります。

 

総合すると、複雑ながらすっきりとしていて最高のコニャックです。

並行輸入品のトレラールと比べてみたいですね…