ロイヤルロッホナガー・セレクテッドリザーブのレビュー
今回は、ロイヤルロッホナガー・セレクテッドリザーブのオールドボトルのレビューです。最近はラベルが変わってますからね…
①基本情報
銘柄: Royal Rochnagar Selected Reserve
容量: 750ml
アルコール度数: 43%
熟成年数: ?(20年以上との説あり)
樽: ファーストフィル・シェリーバット50%
値段: 2万円~9万円(バラつきが大きい?)
現行品ではないので、750mlになってますしラベルも違います。
しかし、シェリーがしっかりと感じられることから、昔からのファンには人気だそうです(もし情報がありましたら、教えていただけるとありがたいです)
ネットでは、掲載しているサイトはあるものの基本売切れや完売です。
値段も、オールドボトルになりますからバラつきが大きいですね。
②レビュー
飲み方: ストレート
使用グラス: 木村硝子店 ウイスキーテイスティンググラス 200
・香り
杏、カラメルソース、メープルシロップなどの甘い香りと、腐葉土や樹液、あるいは長年漬けた梅酒などの古く湿った植物の香りが感じられます。奥から木炭のような炭っぽい香りもしてくきますね。長い間寝かされていたものの感じです。
・味
口にいれると、樹液や腐葉土を連想させる甘さと、灰のような風味を感じます。
飲み込むと、レーズンや樹液の濃厚な甘みが感じられたあと、すぐに灰(スモーキーの変化?)が広がっていきます。その後、杏やカラメルなどの甘酸っぱさが感じられて、かすかに生っぽい風味がしながら消えていきます。
・フィニッシュ
メープルシロップ、レーズン、カラメルソースなどの濃厚で甘い香りのなかに、灰の香りが感じられます。麦の籾殻も感じられますね。意外とすぐに減衰していって消えてしまって、少し残念です…。
③総評
樹液と灰という印象が強いです。しかし、決して悪い意味ではなく、長年の熟成感と濃厚で甘い風味、さらに軽いスモーキーさがそのように感じられるだけです。非常に深くてとてもいいですね。
シェリー樽の風味は強いですが、マッカランとは全く違います。もちろん、どちらもレーズン的な香りは共通していますよ。
マッカランは少しスパイシーで華やかなシェリー感だと思います。一方でこちらにはスパイシーさはなく、ただただ濃厚で深く沈みこんでいくような、ある意味内省的なシェリー感とも言えるでしょう。
現行品とは、容量もラベルも違います。ただ、どちらにしろ販売本数は少ないですし、手に入れるのは難しそうです。
どう違っているのかは飲み比べてみないとわからないですね。
飲み比べてみたいです…(贅沢)
白州12年のレビュー
今回はウイスキー、サントリーの白州12年のレビューです。いつ復活するのやら…
①基本情報
銘柄: 白州12年
容量: 700ml
アルコール度数: 43%
熟成年数: 12年以上
樽: ホワイトオーク樽…?
値段: 3万円以上 (メーカー価格 9,350円?)
2018年に休売になってしまいましたが、どうやら欧米市場ではまだ売られているような…
ホワイトオーク樽との記載があったので、基本的にはバーボン樽なのだと思います。シェリー樽やミズナラ樽など、他の樽がどの程度ブレンドされているのかはわかりません。
そして、価格がえげつないです。プレミア価格ですからしょうがないとはいえ…
ところで、ウイスキペディアという番組でも触れられていましたが、「白州」は「はくしゅう」です。決して「しらす」ではないので今一度確認を。
②レビュー
飲み方: ストレート
使用グラス: 木村硝子店 ウイスキーテイスティンググラス 200
・香り
麦、パンの酵母感やイースト菌のような香り?、バター、バニラエッセンス、甘い白ブドウの汁などの甘さを感じます。さらに、アルコール刺激も意外とあります。また、軽くスペアミントなども感じます。時間が経つとアルコール刺激はなくなって、ブドウやバニラがより出てきます。
・味
口にいれると、リンゴや洋ナシ,ブドウの甘さがやってきます。
飲み込むと、バターやバニラが感じられた後に、ハチミツやカスタード,あるいは甘いブドウのような甘みがやってきます。その後、少しセロリの茎とも言えるような生っぽい風味と、樽の苦みが抜けていきつつ減衰していきます。
・フィニッシュ
ブドウやバニラエッセンス、カスタード、そしてバターなどの香りが抜けてい行きます。そして、ブドウの香りはしっかりと残りつつ、次第にスペアミントや山道の草の香りがしてきて、その後消えていきます。
③総評
6か月くらい飲んでいなかったのですが、大きく変化しました。ものすごく開いたという感じですね。まあ、開いた香りが鬱陶しくないかというと嘘にはなりますが(笑)
それにしても、この強すぎなく絶妙な甘さとかすかに香る草のような爽やかさは素晴らしいです。これが山崎12年と同じ値段で並んでいたら、絶対にこっちを買いますね。
はっきり言って、むやみな白州のノンエイジの出荷は避けて、いっそもっと出荷制限してもいいからこっちが欲しい、と個人的には思ってしまうくらい好きです。ノンエイジにもこの12年のテイストはしっかりと感じられますが、この厚みと軽やかさには及びませんから…。
今回はストレートでしたが、ロックにしても、ハイボールにしても素晴らしいという万能戦士なところがまたすごいです。
一方で、3万円以上のプレミア価格で買うまで行くかというと…。どうしても好きだというなら価値はあると思います。それでも、ぎりぎり34,000円くらいまでですね。飲んだことない人や、美味しいねくらいにしか思わなかった人は、この価格では買う必要ないと思います。ノンエイジにも12年のテイストはしっかりと残っていますから、それで十分です。
しかし、復活までにはまだ時間がかかるでしょう。とはいえ、この12年の味わいが大好きなので、復活したときに原酒比率が変わって味が大きく変わっていたりすると嫌ですね。
これが復活する日が待ち遠しい限りです。
ボウモア 15年 ゴールデン&エレガントのレビュー
今回はウイスキー、ボウモアの免税店限定品、15年ゴールデン&エレガントのレビューです。
①基本情報
銘柄: Bowmore Aged 15 years Golden & Elegant
容量: 1L
アルコール度数: 43%
熟成年数: 15年以上
樽: ファーストフィル・バーボンカスク
値段: 6,500円~8,500円程度 (オープン価格)
2017年に免税店向けで発売されたものです。まあ、だいたい並行輸入で余裕で買えます。ただ、サイトによってかなり値段に差がありますね。
ファーストフィル・バーボンカスクとのことですが、それだけなのかどうかは不明です。まあ、香りや味、液体の色をみる限りはシェリー樽原酒は入っていないとは思います。
②レビュー
飲み方: ストレート
使用グラス: 木村硝子店 ウイスキーテイスティンググラス 200
・香り
ももの皮(ももをまるごと手にもって嗅いだ時の香り)、強いももの缶詰め、花の蜜などの甘くフローラルな香りが最初はメインです。麦の香り、ピートのスモーキーさがそれの中から、モーセの海割りのように割って出てきて感じられます…。奥にバニラや完熟マンゴーも感じられますね。
時間が経つとももはいなくなって、ボウモアの麦とスモーキーさがメインに変化します。
・味
口に入れると、瞬間的にハチミツの甘みを感じたあと、バナナの甘みやスモーキーな焦げた苦みを感じます。
飲み込むと、スモーキーで強い苦みが来たあと、少しバナナやパイナップルの甘みがやってきます。しかし、全体的にずっとスモーキーで焦げた苦みが続きますね。
・フィニッシュ
スモーキーな燻した麦、生クリームやホイップクリームの香りに、かるくマンゴーやパイナップルも感られます。ですが、あまり変化はなく、そのまま減衰していきます。
③総評
ももの缶詰めは明らかに異常値です。ですが、ボウモアのフローラルな部分が、開いた結果とても出ていたのかもしれません。
それ以外は、基本的にいつものボウモアですね。12年のような若さやたくあんは感じられないので、12年よりはこちらの方がいいでしょう。
値段的にも、安く6,500円で買えば、700ml換算で12年の定価より安くなってしまいます。それなら明らかにこっちを選択したほうがいいですね。
しかし、欠点としては、すべての若いボウモアに言えるかもしれませんが、開栓後一定期間ゴム感や石油感がどうしても感じられることです。
今回は感じ取っていませんが、それは開栓してから8~9か月たっているからかもしれません。ようやく開いてよくなりましたが、そこまでは僕はあまり好きではありませんでした…。まあ、ここは好みですね。
ここまで開いて、それがいなくなってくれた今なら好きなのですが…
普段から若めのボウモアが好きな方は買って損はないんじゃないでしょうか。容量も1Lなのでお買い得だと思います。
一方で、好きじゃない方はやめた方がいいかもしれません。ここまで開いてしまえば美味しいのですが、そこまではしんどいです。そういう方は、もっと長期熟成のボウモアに期待して、これは見送ったほうがいいかもしれませんね…。
ヘネシーV.S.O.P フィーヌシャンパーニュのレビュー
今回は、有名なヘネシーのなかでは少し注目度が低いようにも思える、ヘネシーV.S.O.Pフィーヌシャンパーニュのレビューです。
①基本情報
銘柄: Hennessy V.S.O.P Fine Champagne
容量: 700ml
アルコール度数: 40%
産地: フィーヌシャンパーニュ (Fine Champagne)
熟成年数: ?(VSOPなので4年以上は確定、7~10年?)
値段: 約10,000円 (メーカー価格:税込13,750円)
フィーヌシャンパーニュは、グランドシャンパーニュ産ブドウを50%以上使用し、残りはプティットシャンパーニュ産を使っているもののみ名乗れるランクです。レミーマルタンと同じですね。
ヘネシーにはフィーヌシャンパーニュではない、普通のV.S.O.Pプリヴィレッジもあります。むしろ、こちらが世界的には標準です。
値段も6,500円前後と、V.S.O.Pクラスとしても少し高いくらいでちょうどいいです。味は飲んだことがないのでわかりませんが、フィーヌシャンパーニュよりもかなり濃いらしいですね…
②レビュー
飲み方: ストレート
使用グラス: リーデル ヴィノム コニャック
・香り
ブドウのコクのある香りです。ブドウの赤黒い皮もありつつ、実の酸味のある香りも感じられます。バニラやチョコレートにカラメル、ハーブ(レモングラス?)、若干カカオやコーヒーもいるような?しかし、メインはやはりブドウです。
・味
口ではブドウのコクと苦みをメインで感じ、軽く甘みを感じます。スパイスも軽く感じとれますね。
飲み込むと、ブドウの皮が来たあとに、酸味が一気に流れ込んでいきます。その後カカオの苦みが来て、バニラやカラメルの甘みが出てきます。次第にカラメルソースのような深い甘みと焦げた苦みが感じられつつ、消えていきます。
・フィニッシュ
ブドウの実、ミルクチョコレート、カラメル、カスタード、バニラ、軽いアルコールの香りを感じます。グラスでの香りよりも甘く、味とよく似ています。味が舌に残っているうちに、すぐに消えていってしまいますね…。
③総評
ブドウ感とコク、さらに甘みのバランスがとてもいいです。VSOPにしては熟成感も強く、とても良いように思います。ブランデーに慣れていない人は、わざわざヘネシーX.Oを飲むよりも、こちらを飲んだ方がいいかもしれません。
さらに、ブランデーに慣れている人でも、しっかりと楽しめるボディの厚さがあります。
総合的に、非常に美味しいコニャックだと思います。
一方で、10,000円という値段を考えると非常に微妙です。いくらフィーヌシャンパーニュとはいえ、さすがに高すぎますね…。
これが7,000円~8,000円台ならとてもいいのですが、10,000円を超えてしまうと無理に買う必要はないと思いますね。コスパ的には非常に微妙です…。
美味しさを優先すれば、持っていて損はないボトルです。しかし、値段を重視するなら無理に持つ必要はないかもしれません。
買うか買わないかはあなた次第です、みたいな感じですね。
ベルネロワVSOPのレビュー
今回はカルヴァドス、ベルネロワVSOPのレビューです。実はネットで検索してもあまり情報が出てこないので、参考になれば幸いです。
①基本情報
銘柄: Berneroy VSOP
容量: 700ml
アルコール度数: 40%
産地: Calvados
熟成年数: 最低4年
値段: 3,400円程度
原料: リンゴのみ?
ベルネロワはコニャックで有名な「カミュ」の親戚の会社です。ほぼ、カミュのカルヴァドスと言ってもいいかもしれません。
カルヴァドスは、原料に洋ナシを使っても構わないのですが、公式サイトを見ても洋ナシへの言及は全くないです。そのため、リンゴ100%の可能性もあるのですが、それならそれを売りにすると思いきや、そういう記載もないので謎です。
また単式蒸留器は用いておらず、銅製の連続式蒸留器を用いているようです。なんだか意外ですね。
②レビュー
使用グラス: リーデル ヴィノム コニャック
飲み方: ストレート
・香り
遠くからでも、ブルーベリーのタルトとリンゴのような甘い香りが漂ってきます。近くでは、リンゴの甘い香りとシードルのような樽のバニラ感を感じます。さらに、リンゴチップのスモークのスモーキーではない甘い部分の香りもあります。かすかに昆布のような、樽っぽい香りもいるかも…?
・味
口では、リンゴの甘さと軽い洋ナシのみずみずしさ、そしてアルコール感を感じます。
飲み込むと、樽の苦みが駆け抜けた後に、シードルのような炭酸感を感じる渋み、そして焼きリンゴの甘みが口一杯に広がります。りんごが口の中ではじけたような感じです。しかし、わりと速く減衰していきます。それとともに、樽の苦みがまた少し感じられます。
・フィニッシュ
軽いバニラやリンゴの香り、そしてリンゴチップのスモークの香りを感じます。要素的にはこれだけですし、それほど強い香りではないですが、しっかりと残ります。ただ、やはり時間経過とともに少し昆布が出てくる気もします。
③総評
VSOPで最低4年熟成と考えると、非常にリンゴの風味が強く感じられる上に、4年にしてはアルコール感も弱く、とてもいいカルヴァドスだと思います。
たしかに人によっては薄く感じてしまうかもしれません。最低4年とはいえ、基本的には4年のが中心でしょうし…。フィニッシュも少し物足りなさがあり、まだまだ実力を発揮できていないような感じはあります。
ですが、それを差し引いても、これほどリンゴの酸味と甘みがしっかりと出ていて、値段的にも3,000円台半ばと考えると、かなり魅力的です。
そのためコスパはかなりいいと思います。
実はいままで、なんとなく梅酒感が強くてあまり飲んでいなかったんです。でも、今回飲んで、本当はいいカルヴァドスなのかもと改めて思いました。
開栓後すぐはあまり期待せず、少し減ってからが楽しみですね。
ヘネシー X.Oのレビュー
今回は、そんなに詳しくない人でもどこかで名前は聞いたことがある、それくらい有名なブランデーである、ヘネシーX.Oのレビューです。
昔から高級品の代名詞ですね…。
①基本情報
銘柄: Hennessy X.O
容量: 700ml
アルコール度数: 40%
産地: 上位4地域をブレンド (Grande Champagne, Petite Champagne, Borderies, Fins Boisのブレンド)
熟成年数: 12年~30年? 25年以上?
値段: 16,000円程度 (メーカー価格は税込24,090円)
熟成年数が確定できません。ただ、X.O表記なので、古いものでも6年以上、新しい(2018年以降の)ものでも10年以上は確定ですが、それ以上はわからないです。まあ、X.Oの平均は20~25年なので、そこら辺だとは思います。
ただ、X.Oで10年以上としても色は濃いですね。色が濃い方がいいコニャックというイメージはヘネシーの戦略です、いや悪くはないですけど…。
ちなみに、世界で初めてX.O(Extra Old)表記をしたコニャックでもあります。ヘネシーは昔からコニャック界で大きな力を持っているんですね…
②レビュー
飲み方: ストレート
使用グラス: 木村硝子店 ウイスキーテイスティンググラス 200
・香り
甘いバニラやカラメル、そしてキャラメルの香りに、白ブドウの酸味のある香りが感じられます。軽くコーヒーやビターチョコレート、かすかなタバコの香りもします。一方で、バターやカスタードのような甘い香りもしますね。時間が経つとともに、ブドウ感が強まっていく感じがします。
・味
口にいれると、ブドウの酸味とコクが非常に強いです。軽く花の蜜のようなブドウの甘さもしっかりと感じられます。
飲み込むと、まずはカラメルとバニラにスパイスのような風味が一気に流れ込みます。その後、バニラの甘みが強まってきて、それと共にブドウの風味も出てくきます。そして減衰しつつ、カカオやチョコレートが感じとれます。
・フィニッシュ
バニラエッセンスやカラメルソース、さらにはブドウの甘い香りが鼻から抜けていきます。ラムレーズンのようにも感じられます。中にはチョコレートもいますね。最後にはメロンのような香りになって消えていきます。X.Oとしては、わりと消えるのは速いように思います。
③総評
ヘネシーX.Oのボトルは、写真のように膨らみが2段階です。上から1段階目のふくらみまで減らないと、ここまで美味しくならないですね。正直いって、そこまでだったらぜんぜん開かないので、V.S.O.Pフィーヌシャンパーニュで十分かもしれません。
でも、この上のふくらみより減って開くと、明らかに別物になります。たしかに有名なだけはあります。
コメントでいろいろと書いてますが、中心にあるのはブドウとバニラとカラメルです。逆に、その要素だけでここまで複雑に感じられるというのは素晴らしいと思いますね。
ただ、じゃあ16,000円出して買うボトルかというと…。プロプリエテールのコニャックで、同価格帯にもかかわらずこれよりもおいしいものはたくさんあります。いや、むしろこれよりも安いのに、とんでもなく美味しいものもあります。それと比べると、わざわざこれを買うのか、疑問に思ってしまうことはあります。
美味しいし、個人的には好きなんですけどね。
ところでこのボトル、デザイン的にはとても美しいですが、注ぎづらいったらありゃしない!どこ持てばいいんですか!
ここまで減ったから、まだ底を持っても注げるようになったけど、ここまで減らすまで何度こぼしそうになったことか!
そこ考えてくれ、マジで!!
ラニョーサボラン レゼルヴ・スペシャル No.20のレビュー
今回はブランデー界隈ではかなり評価の高い、ラニョーサボランのレゼルヴ・スペシャルNo.20のレビューです。
①基本情報
銘柄: Ragnaud-Sabourin No.20 Réserve Spéciale
容量: 700ml
アルコール度数: 43%
産地: グランドシャンパーニュ (Grande Chanpagne)
熟成年数: 平均20年
値段: 税込9,529円(Amazon 2020年7月14日現在)
ラニョーサボランは、ヘネシーやレミーマルタンなどのように様々な農園からブドウを仕入れて作るネゴシアンではなく、自社でブドウ生産から蒸溜、そして熟成までを行うプロプリエテールです。
一応平均20年熟成なので、一般的にはX.Oクラスになりますが、そこを考えると非常に安いです。
でも、どうも値段が少しずつ上がっているようですね。1万円は超えて欲しくないです…笑
②レビュー
飲み方: ストレート
使用グラス: 木村硝子店 ウイスキーテイスティンググラス 200
X.Oクラスなので、リーデルのソムリエ コニャックXOを使いたいところですが、持っていないのです。形状が似ているのがこれしかないのでこれを使います。
・香り
白ブドウ、砂糖菓子、軽いアルコール感、中にリンゴや洋ナシ、バナナ、軽くアプリコットも香ってきます。総合的に非常にフルーティな香りです、秋の果物のイメージが強いかもしれません。ただ、アルコール感もわりとあります。
・味
口では、軽いブドウの苦みが来た後に、適度なブドウやリンゴの甘みと酸味が感じられます。飲み込むと、白ブドウの酸味が広がったのち、ブドウのつるのような生っぽい風味とカカオの苦みがきます。しかし、同時にハチミツや白ブドウの甘みも感じられます。レミーマルタンVSOPよりもかなり軽い、ライトなブランデーのコク感がメインな感じですね。
・フィニッシュ
白ブドウの酸味のある香りと生クリームが抜けたあと、リンゴやオレンジピールの香りも抜けていきます。ラ・フランスや野の花の蜜のような優しく甘い香りもいます。やはり非常にフルーティですね。うっとりする香りです。
③総評
プロプリエテールならではの繊細さが感じられ、非常に美味しいです。他のコニャックと比較しても、非常にフルーティです。くどくはない、絶妙なバランスの甘さも最高です。
香りでアルコール感があるのが少し難点ではありますが、味やフィニッシュではほとんど感じないので、大丈夫です。もしかすると、リーデルのコニャックV.S.O.Pのような、リムが反ってるものの方が、よりアルコールアタックが軽減されていいかもしれません。
また、X.Oクラスの熟成年数にしては、若々しさがあります。しかし、熟成感もあって、非常にバランスがいいと思います。
これが1万円以内で買えてしまう、と思うとヤバいですね…。